41810月26日(土)-10月27日(日)

ブース

今、なぜ北極!? ~気候変動と私とのつながり~
Why the Arctic Now⁉ -Connection Between Climate Change and Me-

北極域研究加速プロジェクト(ArCS II)
Arctic Challenge for Sustainability II

場所:テレコムセンタービル 4階 ブース

プログラム概要

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地球上で最も早いスピードで温暖化が進む北極。北極の研究プロジェクトArCS IIは、展示サイエやンストークなどを通して、北極のリアルを紹介します。今年は、気候予測、雪氷微生物、海洋生態系、温室効果ガス、データベースなどの研究者が参加し、観測機器や北極海の海氷などの実物も展示します。北極や気候変動に興味がある皆さん、学生や教育関係者の皆さん、北極をフィールドに活躍する研究者と対話することで、それぞれ新しい知識や視点を得られることでしょう。ご来場をお待ちしています!

プログラムの詳細はこちら。https://www.nipr.ac.jp/arcs2/

The Arctic region is where the impact of global warming is most evident. At the ArCS II booth, a national flagship project for Arctic research, we will introduce the Arctic's reality through exhibitions. ArCS II researchers working in various Arctic fields, including climate prediction, glacial snow and ice microbial communities, marine ecosystems, greenhouse gases, databases, will join our booth. By attending our programs and engaging in dialogue, you can gain new insights and perspectives. We are looking forward to welcoming everyone , especially students and educators interested in the latest information on global warming!

登壇者プロフィール

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  • 相澤 拓郎 Aizawa Takuro

国立極地研究所 北極観測センター/気象庁気象研究所
私の専門は気象学・気候学です。スーパーコンピューター上に地球を再現して、北極の過去の気候変動や将来の気候予測に関する研究を行っています。研究には世界の気象機関から出されている観測データも利用しています。研究の性質上、研究室に籠りがちですが、日々空の観察をすることや衛星画像、天気図を見ることも大事にしています。

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小林 綺乃 Kobayashi Kino

千葉大学 大学院融合理工学府
私の専門は雪氷生物学です。雪の上にも生物がいるんだ!という興味と面白さからこの研究を始めました。これまでアラスカの氷河をはじめ、モンゴルやグリーンランドの氷河で調査を行い、雪と氷のサンプルを採取し実験室で顕微鏡観察などの分析を行っています。海外ではフィールド観測はもちろん、現地の生活が垣間見える飲食店やスーパーに行くことも楽しみにしています。

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深井 悠里 Fukai Yuri

海洋研究開発機構 北極環境変動総合研究センター
私の専門は生物海洋学です。「植物プランクトン」という海で光合成を行う生物について研究しており、北極海での環境変化によってその種類や振る舞いがどのように影響を受けるのかに注目しています。研究は、おもに船での観測をもとに行っています。今年も9月末まで、海洋地球研究船「みらい」の北極航海へ参加しています。船酔いしますが船での観測は大好きです。

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藤田 遼 Fujita Ryo

気象庁気象研究所
私の専門は大気化学です。大気中の温室効果ガスの観測と数値モデルを用いた計算結果を通じて、過去~現在~未来の二酸化炭素やメタンの変化の様子やその原因について研究しています。大学生の頃にこの分野の研究室を選んだ大きな理由は、後の指導教員となる先生から「北極に行ける」と聞いたためでした。ただ行ってみたいという気持ちからのスタートでしたが、それ以来ずっと北極に関わる研究を続けています。

タイムテーブル

2024年10月26日(土)12:20-12:40
サイエンストーク①
「激動する北極の気候」
登壇者:相澤 拓郎(あいざわ・たくろう)

皆さんは、北極の気候が過去100年において激しくゆれ動いてきたことをご存じでしょうか? 北極は、1910年から1940年にかけて温暖化し、1940年から1970年にかけて寒冷化し、1970年から現在に至るまで著しく温暖化しました。もちろん長期的にみると北極は温暖化しています。本トークでは、温暖化や寒冷化の気候学的要因を気候モデルによって定量的に見積もった結果を紹介します。

参考:北極の気候変動の謎に挑む
https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/newsletter-5/
2024年10月26日(土)14:50-15:10
サイエンストーク②
「氷河上で生きる微生物」
登壇者:小林 綺乃(こばやし・きの)

氷河上にも微生物がいることを知っていますか?雪氷生物と呼ばれる寒冷環境に適応した微生物が氷河上にも多く生息しており、このような微生物の繁殖により氷河上が黒く色づき、氷河の融解が加速しています。近年では、氷河の融解を止めるかもしれない微生物(菌類)の存在もわかってきました。本トークでは、氷河上で生きる微生物とフィールドでの調査の様子などを紹介します。

参考:グリーンランド北西部カナック周辺での雪氷観測2024
https://www.nipr.ac.jp/arcs2/project-report/2024greenland-cryo/
2024年10月27日(日)12:20-12:40
サイエンストーク③
「北極海の泥に眠る小さなタネ」
登壇者:深井 悠里(ふかい・ゆうり)

海で光合成を行う小さな生物「植物プランクトン」。実は「タネ」をつくる種類がいます。そのタネは光が当たると発芽しますが、陸上と違って海では水深が深くなるほど光が減ってしまいます。では、海底に眠るタネは再び目覚め、光合成を再開することができるのでしょうか。北極海で行っている研究をもとに、泥の中に眠る植物プランクトンのタネの役割について紹介します。

参考:2024年度海洋地球研究船「みらい」北極航海
https://www.nipr.ac.jp/arcs2/mirai2024/
2024年10月27日(日)14:50-15:10
サイエンストーク④
「飛行機から診る北極上空の温室効果ガス」
登壇者:藤田 遼(ふじた・りょう)

みなさんが普段旅行の際に乗っている飛行機で、研究者たちが温室効果ガスを測っているって知っていましたか?私たちは1993年より日本航空(JAL)が運行する航空機を利用して、世界中の上空の大気を採取することで二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスの長期変化を明らかにしてきました。本日は北極上空の観測結果を中心に、実際にどのように大気を採取しているのかを実物や体験談を交えながら紹介します。

参考:民間旅客機を利用した温室効果ガス観測
https://www.nipr.ac.jp/arcs/blog/2016/09/post-8.html

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